No.012 誰といるか・誰とやるか

大人になっていくにつれ、俳優もパティシエも画家も化学者も弁護士も医者も、これらは例えですがあらゆる職業、肩書きの人が本当にたくさんいる、ということに気づきます。


子供の頃、「なってみたい」と思っていた気持ちは「やってみたい」という未来への憧れと好奇心ですが、大人になって身の回りを見渡すと、やっている人が恐ろしいほどいるやん・・・という「事実」に目がいきます。そして、大人になってから成れるものには多少、かなり限界があります。


そして仕事というものは、労働して対価を得る、この単純なエネルギー交換です。子供の頃に憧れた仕事についたとしても、毎日の労働となれば、疲れるしストレスも溜まるでしょう。人間関係、気候や災害、経済から影響を受けてしまうこともあって、誰もが日々の仕事を頑張って過ごしています。「やりがい」という言葉は、「骨が折れる」ものに対して感じるのです。


自身のこれまでの経験では、自分でやりたいと思った仕事や、人からいいなと言われる仕事そのものよりも、


『その時にどんな人と一緒に仕事をしていたか』


の記憶が強く残っています。幸い自分自身は、とても人に恵まれました。お陰で肉体的・精神的疲労感を感じても、どの仕事もイヤになることはなかったです。独立開業してからも然りです。


・この仕事をやって、こんな人に出会えた【結果】

・まだ見ぬ人に出会うために、自分ができる仕事をやっている【目的】


もっと若い頃は前者の思いだったのですが、ここ10年ほどは後者の思いが強いです。そして、仕事を通じて、


・出会い方

・誰に出会えたか

・誰とどんなことをしたか


を振り返るととても楽しい気持ち、ありがとうの気持ちが湧いてきます。結局、最終的に残る記憶の多くは、『人』なんだと思います。


今やりたい仕事ではないものの、周囲の人と良いコミュニケーションができているなら、それを大切にすることは将来的な財産になるでしょう。「こんな成績・実績を出した」という自己満足の気持ちは数年ほどのものです。もっともっと、長い目で見た時には、仕事での数字や名誉よりも、「誰とできたか」を懐かしく、嬉しく思い出すはずです。



もちろん仕事のみに当てはまることではありません。

人とのコミュニケーションも同じです。



あなたの仕事や生活上で会えた素敵な人がいるなら、きっとあとあと、最も嬉しい、生きていて良かったと思える事になるでしょう。


maki

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