No.007 自分の仕事を考える

たまたま登記が成立した日が2006年05月12日。これは自身でイベント企画制作会社を設立した日です。本日で丸18年、明日から19年目に入ります。書くほどのこともない超超零細末端会社ですが、イベント業界は、体力のある若い20代で会社設立して、業界内の慣習や人脈を作っていく例がほとんどで、年齢やプライドが高くなってからはとてもじゃないけどやれない業界。

大阪・船場などの昔の商習慣の丁稚奉公システムに似た世界で、気力体力で働き通し、目端が利いて忍耐ができることが第一条件の構図を持つ下支えの仕事。


自主興行の芝居小屋とは異なり、イベント企画制作会社の多くは企業の広告宣伝予算を預かって、企業が望むご希望のイベントを組み立ててていくのですが、311やコロナ以降、これらの流れにずいぶん変化が出てきました。加えて最近の戦争に関連する世界的物価高騰や円安の加速は、特にエンタメ性を持たせたイベントの企画や実施を阻む要因になっています。


そして加速度的に、まとまった一カ所での動きではなく、個人個人が思い思いに何かを発信して影響を持たせていくことが日常になっているので、より手元で「信者」を作ることが大切になってきます。


「信者」を作れると「お客様」概念をひっくり返すことができます。

これまでの「お客様は神様です」のビジネスから、「お客様(信者)に感謝される」に変われます。


私はひとりひとりの悩みや話をお聞きしてアドバイスするパーソナルサービスも行なっていますが、「全員悩みは同じこと」だと本当に感じています。それなら、その「皆同じ」悩みに対して「考え方・教え」をSNSなどで流布していけばもっと効率よく、数も得られるとも思いますが、やはり人は「自分を特別に扱われたい」という感情がありますので、まだまだしばらくはパーソナルを大切にしていこうと思っています。


とはいうものの、1960年代(昭和30年代)にひとり歩きして利用されてしまった「お客様は神様です」の間違った概念を守るつもりもありません。これからは、物質的なものだけでなくもっと「時間」そのものに対して金銭のやり取りが尊重されるべきだと考えていますので、


「どんな時間を提供するか」


をテーマにイベントなりサービスなりを踏み込んで考えて行きたいと思っています。


19年目もがんばります。


maki

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